2024年5月27日、東京 – 不動産プライベート・エクイティのガウ・キャピタル・パートナーズ(以下、ガウ・キャピタル)は本日、傘下のファンドを通じて府中インテリジェントパーク(東京都府中市)の物件(以下、当物件)を取得したことを発表しました。今回の戦略的投資を通じて当社は、東京都心から30キロ圏内に位置し、5つの高性能インターネットエクスチェンジ・ハブを擁する、一流のデータセンター群におけるプレゼンスをさらに強化していきます。
当物件は、府中インテリジェントパーク内の名糖産業ビルと府中ビルの近くに位置しています。この2物件は、いずれもガウ・キャピタル傘下のファンドがそれぞれ2021年と2022年に取得しており、現在は、キャリアニュートラルのティア3データセンターに建て替えるため、第1フェーズおよび第2フェーズとして再開発が行われています。当物件は、市場で拡大する需要の取り込みに向け、データセンターの第3フェーズとして取り壊しと再開発が行われる予定です。
敷地面積11,233平方メートルの当物件取得に伴い、当該データセンターの総敷地面積が22,202平方メートルに倍増します。また、最終的な設計では、データセンターのITキャパシティが40メガワットから78メガワット(7,800ラック分に相当)に拡大する見込みで、ITキャパシティとしては府中市で最大のデータセンターとなる予定です。さらに、当物件の取得によって建設業界の経済効果をもたらすだけでなく、当該データセンターおよびガウ・キャピタルのPan-Asia IDC Platformの双方に大きな戦略的価値がもたらされることが期待されます。
ガウ・キャピタルのマネージング・ディレクター兼投資部門プリンシパル、ヘッド・オブ・ジャパンのイザベラ・ローは、次のように述べています。「今回の新規物件取得によってデータセンターのポートフォリオを拡大できたことを嬉しく思います。本取引の完了により、府中市に位置する当社データセンターの規模が倍増し、ITキャパシティとしては府中市最大のデータセンターとなります。指数関数的な計算能力を必要とする人工知能(AI)の継続的発展に代表されるように、日本の技術的進歩は、今後もデータセンターの需要を推進していくことでしょう。新たに取得したデータセンターの機能強化と戦略的立地という利点を生かし、当社は地域へ優れたサービスを提供してまいります。」
ガウ・キャピタルのマネージング・ディレクター兼IDC Platformアジア責任者(中華人民共和国除く)のコク・チェ・オンは次のように述べています。「当物件を取得したことで当社Pan-Asia IDC Platformの戦略的ポジショニングが強化されました。日本は大規模なインターネット経済を誇る国として、あらゆる主要セグメントでの成長が期待されており、当社のデータセンターに対しオペレーターやハイパースケーラーといったテナントが強い関心を寄せています。当社は、日本の不動産市場を引き続き楽観視するとともに、今回拡大したデータセンターのケイパビリティによって、日本国内で高い信頼性と拡張可能なインフラを必要としている企業の変化するニーズに対応していけるものと考えます。」
現在、合計3,000メガワット超のITキャパシティが開発段階にある日本は、アジア太平洋地域でもっとも発展している国の一つです。近年では多く供給されているにもかかわらず、日本のインターネットデータセンター(IDC)市場は依然として高い需要を示唆しています。これは、2020年の940メガワットから2023年には1,202メガワットに拡大し、CAGR8.6%を記録したフル稼働時のITキャパシティをもとに算出した、東京と大阪の2023年の総稼働率が91%に達していることからも明らかです[1]。
ガウ・キャピタルは引き続き、データセンター部門における投資機会を見極めて好機を捉え、当社が有する専門知識とネットワークを活用して投資家の皆様に利益を還元するよう努めてまいります。
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ガウ・キャピタル・パートナーズについて
ガウ・キャピタル・パートナーズはアジア太平洋地域や参入障壁が高い不動産市場に特化した資産運用会社です。
ガウ・キャピタルは稼働率の低い商業施設、ホスピタリティ施設、不動産開発、物流施設、IDC、教育施設などの不動産で戦略価値を高めることに力を入れており、自社で資産運用を行う統合型ビジネスモデルを展開しています。投資対象は、住宅開発、オフィス、リテールモール、サービスアパートメント、ホテル、物流倉庫、IDCプロジェクトなど、不動産セクターのあらゆる分野に広がっています。
ガウ・キャピタルは2005年以来、アジア太平洋地域を対象とした7つの合同運用ファンドを調達しています。また、米国でバリューアッド型/オポチュニスティック型ファンド、アジア全域を対象とするホスピタリティーファンド、欧州を対象とするホスピタリティーファンド、グロース・エクイティ・ファンドを運用し、クレジット投資及び別立て口座で直接投資サービスを世界で提供しています。
2005年の設立以来、225億米ドルの株式を調達、2023年第4四半期時点で359億米ドルの資産を運用しています。
[1] 出所:Structure Research、DC Byte「Japan Data Centre Market Report」(2023)